この道を行けばどうなるものか
危ぶむなかれ
危ぶめば道はない
踏み出せば
その一歩が道となり
その一歩が道となる
迷わず行けよ
行けば分かるさ
人生の様々な岐路で、僕はこの言葉を思い出す。高校の時、プロレス好きなラグビー部の同期に聞いて以来、この言葉は僕の心に刺さり続けている。
原典は清沢哲夫さんの「道」で、アントニオ猪木さん曰く一休宗純の言葉である。
新しい何かを始める時、誰でも悩む。どれだけ成功体験があっても、失敗する事への恐怖は必ず存在する。だからこそ死力を尽くして歩むんだけれど、最初の一歩を踏み出す時のあの気持ち、やはり怖いものだ。
社会的にはどう考えても失敗に終わるかも知れないが自分が1人の人間としてコレをやりたい、やらなければいけないと思ってしまうような事って、あるでしょう?
例えば中年になってもう一回大学院に行こうとか、海外に行こうとか、安定を捨てて心の声が示す道に行こうとか、全く未知な領域に飛び込むとか、新しい事業を始めようとか、捨身で人を助けるとか、裏切った人を許す時とか…
そんな時、僕は猪木さんの声で「道」を脳内再生して無限リピートする。
成功か失敗か、そんな瑣末な事を超えて1人の人間として「道」を行った先でしか見えないものを、自分の身体で感じたい。
行かなければ見えない景色や、感じる事ができない何かがある。それを体感しなければ成長はない。でも、怖くて行けない。
そんな矛盾に、何度となく出会うのが人生だ。
でも、その矛盾を打ち破り進まないと先はない。一生変わる事はない。停滞しかないのだ。
そんな矛盾、葛藤、苦悩を、「道」の言葉は何度も破壊してくれた。
様々な偉人の言葉や思想に影響を受けてきた僕だが、率直に言って一番勇気をもらったのは、「道」の言葉なんだ。
その猪木さんが、亡くなった。
勇気をくれた猪木さんの冥福を祈りながら、自分だけの道を作る一歩を踏み出して行こうと思う。
迷わず行けよ。行けば分かるさ。
こんなにカッコ良い言葉は、ない。
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